ヒラギノ角ゴとロダンの数字字体が見分けられない

絶対フォント感という言葉がしばしば話題になっている。絶対フォント感は、字を見ただけで、書体の名前がわかる能力のことを指している。自分は、絶対というほどではないが、自分は他人よりも見分けはつく方だと思っていた。周囲からも、フォントといえばこの人、というポジションで定着している。 しかしながら、最近、その「感」に陰りが見えてきた。比較的見分けやすいはずのゴシック体の数字が、見分けられなくなってきている。今回は、ヒラギノ角ゴの数字(大日本スクリーン)と、ロダン(フォントワークス)の数字の字体を例に挙げ、備忘録とする。 きっかけは、朝のニュース番組。左上に出ている時刻表示を、ヒラギノ角ゴだと思ってみていたところ、そのあと「1」が表示されたときにロダンだったことに気づいて衝撃を受けた。疲れていると思った。 特徴の差 ヒラギノ角ゴとロダンの数字を比べると、特徴の差が大きいのはやはり「1」にある。骨格(ざっくり中心線の流れ)を比較すると、ヒラギノ角ゴは、縦画と飾り部分が直角になっている。一方、ロダンは、矢のように鋭角に、さらに縦画から離れ反るように曲線になっている。 さらに、細かいエレメントを比較すると、ヒラギノ角ゴは字の角に特徴があり、裾が広がったようなデザインになっている。一方ロダンは、直角になっている。 ゴシック体を見分けるときに着目する特徴 問題は1以外をどう見分けるか。今回の組み合わせでは、1以外の字は骨格が似ているため見分けがつきにくい。ここで一旦、ゴシック体を見分けるときに自分が見ている特徴を挙げてみる。 骨格 筆運びが、角ばっているか、丸みを帯びているかなど 1の縦画と飾りの接合部の角度も骨格に含む エレメントのデザイン 2,3,5,6,9の始筆終筆の切る角度(斜めに切るのか、水平に切るのか←水平だとHelveticaなどのグロテスク体) 基本的には、骨格で見分けがつくものの、今回の組み合わせでは「1」が出てこないと見分けがつけられなかった。もちろん、字の角の処理がヒラギノとロダンは異なるので、テレビの画面を近くで見れば見分けられたかもしれない。 着目していなかった特徴: 字幅 普段あまり着目しないポイントに、字幅がある。広いか、狭いか。今回の組み合わせだと、ヒラギノ角ゴのほうが字幅は広く、ロダンの方は狭めでスリムに見える。したがって、字面の縦と横の比に普段から着目していれば、見分けはついたように思える。 というわけで、以上のことから、今後は字幅にも注目するように心がけるようにしたいと思う。 いつか明朝体を見分けられるようになりたい。明朝体を見分けられて初めて、絶対フォント感があるといえると思う。...