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Androidユーザー向けに意識したいアプリの体験

今回は、Androidユーザーが遭遇しがちな「使っているときになんか困るんだよね」という話を3つほど紹介します。

アプリケーションの細かなUXは、実装していると見逃しがち(目をつぶりがち)です。ユーザーさんから指摘されて初めて気づくことも多いですし、実装しながら気づいていても、期限や手間のいろんな事情から、後回しにしてしまうこともあります。

ここで上げる内容は、私が携わっているアプリのユーザーさんから頂いた声をまとめたものです。直接対面で伺った内容をまとめてあります。今後、みなさんが開発する際の参考にもなるかもしれません。

困りごと1)アプリに戻ると、入力中の情報が消えている #

Androidユーザーで特に多かったのが、「他のアプリに行って帰ってきたら、また最初からになった」という声でした。 バックグラウンドに行ったアプリがOSにより勝手にKillされるもので、メモリの少ないAndroidではよくある現象です。例えば以下のような状況で発生します。

  • フォーム入力中、友達からLINEが来たのでLINEを起動、返信してから元のアプリに戻ってくると、アプリがスプラッシュ画面(さいしょから)になった
  • フォーム入力中、必要な情報を調べるためにChromeに移動、しばらく調査してからアプリに戻ってくると(以下同様)

こういう状況になると、めっちゃフラストレーションが溜まるわけです。

アプリがバックグラウンドから復帰する際、直前の状態をリストアできるようにしておくことをオススメします。

困りごと2)画像のクロップ操作がうまくできない(ピンチイン・ピンチアウトがうまく動作しない) #

画像のクロップ操作がうまくできない」という声もありました。下のようなクロップ画面なのですが、人によって操作の仕方が異なるみたいです。

(スクショ)

クロップ画面のスクリーンショット

(ユーザーの操作)

  • 正しい操作
    • クロップ範囲を示す白いフレームを拡縮・移動(各コーナーを指1本でドラッグして拡縮、フレーム内をドラッグして移動)
  • ユーザーがやっていた間違った操作
    • 写真をピンチイン・ピンチアウト
    • フレームをピンチイン・ピンチアウト このクロップ画面は独自実装ではなく、Androidでは比較的多く使われているライブラリ「Android Image Cropper」を使って実現しています(既に機能が実装されているフレームワークを使っている)。 このライブラリでは、ピンチイン・ピンチアウトでの写真位置調整には対応していません。でも、ユーザーはそうやって操作したいみたいです。

最近はピンチ操作で画像拡縮させるのが一般的なので、ピンチイン・ピンチアウトに対応させたライブラリを使うか、独自でちゃんと実装したほうがよいでしょう。

困りごと3)別アプリの共有から画像をインポートするときに失敗する #

Adobe LightroomやGoogleフォトから画像をインポートしたいが、うまくいきません」という声がありました。

(共有とは、画面下からスライドして出てくるこの画面のこと、なおHUAWEIの場合ですが)

画像を共有するときの画面のスクリーンショット

技術的な原因は、ここ最近のAndroidで変更になったファイル共有の仕様に対応できていなかったためです。 もちろん新しい実装方法に対応していくことはもちろんなのですが、ここのセクションの結論はちょっと違います。

この不具合は、ストアのレビューで指摘されて既に対応したものでしたが、ユーザーさんは修正されていたことにまだ気づかいていなかったようです。その場で一緒に操作を確認し、直っていることをチェックしてもらいました。 このことから、以下のようなことが言えるかなと思います。

  • アプリをアップデートしても、ユーザーは案外気づいていないみたいです(アプリ内で明示的に伝えないと、直ったことに気づかないのかも)。
  • 逆を言えば、何も言わなければしれっと直せるということでもあります(もちろん技術者倫理的に、ストアのアップデート内容に書いておくべきとおもうが、案外気づかれない?)。
  • ちなみにバグの修正に時間がかかってしまうことが、バグ修正に気づかれない最大要因なので、hotfixは早めにリリースしたほうが良さそうです。

まとめ #

開発の一端を担っているサービスのユーザーさんから直接、アプリのフィードバックをもらうことができました。 具体的な指摘内容ではなくエッセンスのみを書くことで、他のアプリでも活用できるノウハウになっていることを期待しています。